HR終了後。
また私の周りに人だかりが出来るのを見越して、
由紀と佳奈は、終わったのと同時に屋上を目指した。
私を抱えて・・・。
ギィイィイ〜・・・!!!
階段の最上部の重苦しい扉が、不快な音と共に開かれる。
私たち3人は、周囲に誰もいないことを確かめながら、ゆっくりベンチに腰掛けた。
「で、結局さっきの・・・、先輩?は誰なの?」
由紀が開口一番にそう言った。
「・・・。えっと、なんて説明していいか・・・。」
「・・・ふむ。普段の笑の行動からすると、自分から先輩、
特に男子に話しかけるとは到底考えられない。」
佳奈がさながら探偵風に推理を披露する。
「ということは、むこうから声をかけて来たと考えるのが、必然だ。
そう思うだろ、ワトソン君?」
そう言って、由紀に同意を求める。
「いや、アンタのそのキャラ何?そこはつっこんじゃダメなの?」
由紀は呆れた目で佳奈を見ている。
「でも、佳奈の言うとおりだと思うわ。笑から声をかけるなんて・・・。あり得ないわ・・・。」
「だが、それでは安直すぎるのだよ、ワトソン君?」
「はぁ?アンタ自信満々で言ってなかった?」
「実際は、こういうことがあったんだよ。」
「昨日、私たちと別れた後、一人で学校を散策していると、
不運にも野球部の練習中の流れ弾が頭に当たって、失神。
保健室に担ぎ込まれ、保健の先生はすでに帰宅中。
そこで流れ弾を打った張本人が面倒を見ることに。・・・。というとこかな?」
佳奈は満足げに自分の推理を締めくくった。
「んなわけあるかぁっ!!!」
しかし、由紀にがっつりつっこまれた・・・。
「そんな面白い出会い、もとい不幸な出来事があるわけが・・・。」
言いかける由紀を、制して私は言った。
「・・・。全くその通りだよ・・・。まさか、昨日見てたの?」
「・・・、まさか。さすがに私の笑への愛は偉大だね。」
「・・・。てか、マジ?マジなの?」
由紀が若干困惑してるけど、昨日の事細かなことを2人に告げた。
「なるほど。だから今朝様子を見に来たのね。」
「・・・よかった。彼氏じゃなくて・・・。」
「ゴメンね。車の中で言っておけば・・・。」
「いいのよ。もう聞いたんだし。ね?それより、どうするの?」
「へ?・・・どうするって、何を?」
「アドと番号もらったんでしょ?連絡するの?ってこと。」
「私的にはして欲しくないなぁ・・・。」
「・・・佳奈。気持ちは分かるけど、礼儀は大事でしょ?」
「・・・うん。まぁ、そうね。ありがとうございます。ぐらいならいいわ。」
「わ、わかったよ。頑張って送るよ・・・。」
男の人にメール送るのは初めてです・・・。かなり緊張します・・・。
「そうあせらなくてもいいのよ。とりあえず、放課後までに対策を練りましょっ!」
何故か、由紀は盛り上がっています。
そして、佳奈はブルー入ってます。
キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン!!!
「あっ、予鈴だ!じゃあ、昼休みにまた屋上で話しましょう。」
私たちは急いで教室に走った。












